肩にカラス乗せてそうなアイドルグループ、それが「Dreamcatcher」
見ての通りいわゆる可愛いアイドルとは一線を画した、私の好きなグループのひとつ。
私がK-POPに興味を持ち始めた頃、ちょうど同じタイミングでデビューしたのがDreamcatcherです。
ロックテイストのあるアイドルグループという紹介のされ方だったので、当然ベビメタの存在が頭に浮かびました。
でもパフォーマンスを見れば一目瞭然ですが、こちらは純然たるK-POPアイドル。ベビメタの破天荒ともいえるような個性とは違うかなと。
ただ私がファンになったのはその優れた曲とダンスだけが理由ではありません。
グループの来歴に惹かれるところがあったんです。
デビュー曲「chase me」の完成度の高さに惹かれ、このグループも追いかけていこうと決めたとき、Dreamcatcherが以前は別名義で二年ほど活動していた事を知りました。
改めて動画を探して見てみると、ロックかつドラマチックな曲が持ち味の今の姿とは違い、以前の彼女達は……どこにでもいる感じのアイドル。
没個性的というのか、下書きの計画のままデビューしたというのか、はっきり言えば、私にはすぐ解散してしまいそうなグループに見えた。
こんな風に言えるのも後出しで感想を述べているからかもしれません。
ひとつ確かなのは、あのままのグループだったら自分はファンにはなってないだろうということです。
当時のFANCAMには、かなり薄手の衣装を着せられた彼女達が映っています。
ファンを前に明るい笑顔のまま、しきりに短い衣装の裾を気にしながら踊るアイドルの姿は正直見ていて辛い。失敗しつつあるアイドルをありのままに映しているかのような残酷さがあるからです。
美貌とカリスマを併せ持つリーダー・ジウさん
ただ、この低迷に対する事務所の判断が面白い。落ち目のアイドルがセクシーに走るというのは良く聞く話ですが、彼らは違った。
その決断は上に見るとおり、ダークかつ神秘的なコンセプトにロックな音を合わせるという方針転換。
髪の毛を染めてホットパンツ履いてはしゃいでた女の子が、無事に肩にカラス乗せて帰ってきたわけです。
オーディション番組などで人為的に作られる結成のドラマとは違い、リアルがドラマになってしまったグループと言えるかも。
コンセプトが似合いすぎてる、ボーカル担当・シヨンさん。
力強い曲とパフォーマンスを武器に、日本での活動も開始したDreamcatcherですが、本国・韓国においても人気・知名度ともにまだまだこれからといった感じ。
やはりアイドルに求められるのは可愛らしさというのが常識。そこから意図的に距離を取ったDreamcatcherが苦戦するのは当たり前といえば、そうなんでしょう。
しかし、世間的に名の知られたメンバーが在籍しているわけでも、事務所が大きいわけでもないグループが、実力と運で勝負してゆくところに、私は新たなドラマの誕生を期待したい。
信長の野望でも私は織田や武田は選んだことがない。だいたい浅井とか相馬です。
2017年も終わりに差し掛かかる頃、MAMAの新人賞にノミネートされたと思ったら、メンバーがYG主催のオーディション番組に参加したりと、急に慌しくなってきたDreamcatcher。
正直、なにがどうなるのやらファンのひとりとして混乱していますが、彼女達のドラマがハッピーエンドになることを願ってます。