猫から見たK-POP

ガールグループ中心に思ったこと書いてます。

IZ*ONE、デビュー半年の節目に武道館

昨年秋のデビューからちょうど半年のタイミングで開催された武道館での初ファンミーティング。

日程発表が本番のわずか3週間前、しかもゴールデンウィーク真っ只中という地方在住者には色々と厳しい条件が重なったけど、IZ*ONEのパフォーマンスが見れるデビュー後初のオープンなイベントということで参加を決定。

結論から書くと、無理して行って良かった。

 

日程発表の慌しさから考えてそんなに凝ったことは出来ないだろうと予想はあったものの、聴きたい曲・見たいパフォーマンスはほとんど全部やってくれた。おまけにワナワン「Energetic」のカバーとか、チョユリさんの「いのちの名前」独唱まで聴けた。

著名なミュージシャンがギター一本でコンサートを成立させるように、IZ*ONEにも優れた楽曲とパフォーマンス、そして12名の魅力的なメンバーというアイドルとして核心的な魅力が備わっているので、多少急ごしらえなステージでも全く問題にしないということかもしれない。

そして準備時間のない中でも工夫を凝らした点として個人的に嬉しかったのが、メンバーの普段着ファッションショー。

好きなアイドルのステージ衣装だけでなく普段着っぽい服装も見てみたい。前からそう思ってた自分にはとても嬉しいコーナーだった。しかもそれだけでなく、その服装のままパフォーマンスもしてくれた。

公演時間はファンミとして標準的な2時間。その中にアイズワンの魅力が十分に詰まっていて、息つく間も無くステージに戻って来る12名の体力が心配になるほどの充実ぶりだった。

 

デビューしてからもう6ヵ月、日韓の間で慌しくも充実した活動を続けてきたIZ*ONE。以下ではメンバー12人に対する印象について、これまでに変わったところや変わらないところ、半年という節目に武道館での感想も含めながら振り返っておきたいと思います。

 

ウォニョン

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言わずと知れたアイドル界の神童。ステージや放送でのアイドルとしてパーフェクトな姿にも関わらず、少し舌足らずな喋り方とか、日常の振る舞いに年相応の雑さを織り交ぜてくる辺り、完璧でないところが逆にアイドルとして完璧なんだということを体現してる。

おまけに中学卒業資格のための検定試験において国数英で満点をたたき出すなど学業までも優秀なことが判明。もう無敵。

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ちなみにそのネイティブな英語は英語系の幼稚園に通っていたからという話ですが、こうした事に意識的な家庭環境を想像すると、実はアイドル英才教育も受けてました、なんてことだったとしても驚きません。

武道館を埋めた観衆からの声援を一身に浴びるという状況を自然に受け入れつつ、「私かわいいでしょ?」的な反応を無理も嫌味もなく返す15歳はとても大きく見えたものでした。

 

ユジン

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個人として考えたときにアイズワン12名の中でいま最も成功しているのが、高校に入学したばかりの16歳・ユジンさんだと思います。

年齢なりに奔放で天真爛漫、それでいてアイドルとしての公的な振る舞いを完璧にわきまえる彼女はデビューして未だ半年にも関わらず韓国の有名芸能人やMCと競演する番組に多数出演し、優れた芸能感覚を披露しています。

そんなユジンさんからは、ひとりの芸能人としての大成功がすでに約束されている気配すら感じます。韓国流の表現を使うと「国民の姪っ子」くらいにはなりそうな勢い。

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先走りすぎかもしれませんが、このように一人の芸能人としてのポテンシャルを見せ付けられてしまうと、将来的にアイドルグループに所属する必要すら無くなってしまうのではないか、などと不安になったり。

ウォニョン&ユジンというスタイル・存在感共に大きな2人が武道館のステージで交錯する光景を眺めながら、彼女達が将来辿り着くだろう光景の広がりを一人で想像してました。

 チェヨン

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アイズワンがバラエティ番組などに出た時に、どうしてもそのユジンさんだったりウォニョンさんだったりと、派手で芸能感覚に優れた人が目立ちがちですが、よく見るとチェヨンさんが周囲をアシストして、さりげなく場を盛り上げる方向へ誘導する場面をしばしば見かけます。

IZ*ONEにあって舞台を鼓舞するメインダンサーでありながら、普段は一歩退いて周囲に対する気配りを見せる彼女は、リーダーであるウンビさんとは別の形でチームを支える大事な存在だと、見ていて感じます。

武道館のステージに立つ所を直に見てみると、やはりそのダンスを中心とした存在感は相当なものがあり、ようやく彼女に相応しい舞台が近づいてきたように思えました。

 

チェウォン

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アイズワンが始動してから実感したのが「チョユリズ」の3名の高い人気。特に日本ではチェウォンさん人気の大きさを感じます。世間的にはふつうにウォニョンさんが注目を浴びるんだろうと思ってた自分にはこれが少々意外でした。

可愛らしい外見・声・笑い方そして歌声と、全てにおいて高いレベルを備えたナチュラルボーン・アイドルとも言うべき存在感は確かにウォニョンさんにも全然負けてない。

「妖精」のニックネームの通り、ひらひらと飛び回る妖精が鈴を片手に行く先々で澄んだ音色を響かせているみたい、というメルヘンな例えをしてしまってもチェウォンさんの場合全く浮かないところが凄い。

当然今回の武道館でも妖精がステージで舞っているという風景そのままだったのですが、個人的にはその鈴を鳴らしたようなチェウォンさんの喋りがもっと聞きたかった。

 

ユリ

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プデュ放送当時から根強い人気のあったユリさん。前評判通りの実力でアイズワンのメインボーカルを担い、グループのアーティストとしての側面を担っています。

「チョユリズ」のセンターとして日本での人気も高く、チェイェナとのカップル的な関係性も見逃せない。この2人ずっと一緒に居てくれないかな、とか思ってしまう。キラキラした芸能人感ではなく、どこか素朴な可愛らしさが滲んでいるあたりが個人的には好きです。

そして今回のファンミで特筆しておきたいのが、チョユリさんが披露した「いのちの名前」のカバー。

アイズワンのメンバーがカラオケに来たら?という設定の中で披露されたものでしたが、その独唱は完全に余興のレベルを超えていて、軽い感じで始まったコーナーの趣旨を覆したあの瞬間、すこしハスキーなユリさんの歌声が武道館全体を静かな迫力で圧倒していたと思います。

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メンバーまでも驚かせる歌唱の後、ウォニョンさんが「歌手になりましょう」的な褒め方をしたときに戸惑いつつ「まだまだ」と謙遜していた姿も印象的でした。

それでも彼女が将来的にどういう自分を想像しているのか、ユリさん本人も含め、あのときあの場に居た多くの人達には、その理想の姿が透けて見えたのではないでしょうか。

今回はワンコーラスのみの披露だったので、これはいずれくるだろう日本コンサートにおいて完全版を期待せずにはおけない。アリーナのステージ中央、大観衆が見つめる中でひとりライトを浴びている彼女の姿が今から目に浮かびます。

 

チェイェナ

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「リトル・ミス・サンシャイン」という私の好きなアメリカの映画があります。

色々とうまくいかない家族が、ひょんなことから一家総出で古びたバンに乗り込んで旅をする事になり、道中での様々な出来事を通して絆を深めていくという内容のロードムービーです。

この旅の目的というのが、長女である女の子が子供を対象にしたミスコンへ出場するため、というものなんですが、名場面の多いこの映画の中にあって、そのクライマックスを飾るコンテストでの少女を巡る一連のシーンがとても心に残るものでした。

多くの困難を乗り越えてようやく念願の舞台に上がった女の子でしたが、思わぬ理由で窮地に陥ってしまいます。客席で彼女の晴れ舞台を見守るはずだった家族は一転、少女を守るために咄嗟の決断を迫られることになる。

ここで少女の父親と、そして家族全員がとった思い切った行動が素晴らしかった。

映画なんて所詮作り話、登場人物だって全員架空の存在なんてことは百も承知なんですが、それでもあのシーンを思い出すたびに「これからの長い人生、この女の子には何があっても大丈夫」と思わずにはいられない、周囲の愛情が少女の今と未来を守り切った、最高に心を揺さぶる瞬間でした。

私には、あの映画が終わった後に続いているかもしれない少女の将来と、今現在のチェイェナの姿が重なって見えます。

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身近な人たちから惜しみなく受けてきた愛情がそのまま素直に溢れ出ているようなチェイェナの佇まいは、アイドルとか関係なしに何時でも見ていて眩しい。映画のように劇的なことは無くても、結果として彼女は同じような環境にあったのではなどと想像します。

十分な愛を与えられた人はやがて自分の周囲にも同じ様に愛を配るようになり、そうして幸せの輪を広げていくと言いますが、IZ*ONEに彼女のような存在がいることは確かに幸せな事だと思います。

 

ミンジュ

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正直言うとミンジュさんには結成当初、少し距離を感じてました。プデュ当時や終了直後にこのブログで書いた文章にはそうした意識が滲んでいたと思います。

確かに人並みはずれた美貌の持ち主ではあるけれど、最終メンバーにはもっと相応しい人がいたんじゃないかという感想は、彼女に限らず何人かに対して持っていました。

もちろん現在では12人のうち誰一人として替えのきかないメンバーであると感じています。それには様々な活躍を通して彼女達の人となりを時間を掛けて知る事になったという事も当然ありますが、それ以上に、12人がこれまで示してきたアイズワンのグループとしての一体感が大きかったように思います。

華やかでありながら激しく忙しい日々を一丸となって過ごす姿からは、私達はこの12人でIZ*ONEなんだと言う力強いメッセージを発しているように感じられ、私もいつしかそんな彼女達全員をファンとして自然と受け入れる気持ちになっていました。

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そうなってしまえば後は目に付くものは魅力しかないということで、今ではミンジュさんの美貌と残念なキャラという両面的な存在感に夢中です。

そして日本語が特に上手なメンバーとして挙げられることからも彼女が非常な努力家であるということが分かりますし、作詞を通してその思慮深さと優しさという内面を表現してみせたことも記憶に新しいです。

なにより私はミンジュさんの落ち着いていて人をいたわるような話し方と声質が大好きです。というわけでいつか日本語でラジオとかやって欲しい。

 

ウンビ

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こないだのVライブ放送でリーダーであるウンビさん不在の時があったんですが、その時のアイズワンのみんなの様子ときたら、四方八方に飛んでいくビリヤード玉みたいにバラバラで。

それはそれでメンバーの自由な姿が見れて楽しかったんですが、あの時の光景は普段ウンビさんの存在がどれくらいチームをまとめているのかという事実をよく示していたと思います。年齢的に姉ラインであるはずの他のメンバーでは代わりになれる気配すらなかったですし。※皆をまとめようとして結局だめだったチェイェナ(一応姉ライン)が可愛かった。

ただ日本活動となるとまだ上手くない日本語の関係もあってリーダーが宮脇さんに代わるような所もまた面白い。

たどたどしい日本語や、まだ芸能番組慣れしてない感じから一気に末っ子ラインに加わってしまうような意外な頼りなさを見せる瞬間ももギャップがあって好きです。

 

ヘウォン

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一練習生として参加したプデュ48からIZ*ONEメンバーへという躍進は結構な環境の変化だと思うんですがそんなことは一切感じさせず、四六時中食べ物の事しか考えて無さそうなマイペースぶりにカンちゃんのカンちゃんたる所以を感じます。

フルメイクの彼女が綺麗な衣装を着てカメラの前でポーズとってる姿とか、珍しく起きてる猫の姿を想像させて「ちゃんと仕事してる、えらい!」などと思うことも。あと、ハードなトレーニングこなしてるところとか全然想像できないし、何と言うか未だ言動に謎が多い人だけど、そこが魅力なのかもしれない。

ノンノのインタビューで髪や肌のケア方法などについて語っている記事を見たときには凄く意外な光景だなという印象を持ったんですが、これはさすがに失礼な感想だと自分でも思います。

 

ひとみ&なこ

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ファンミで行われた「IZ*ONEの秘蔵写真公開」みたいなコーナー。寝たままパン食うチェイェナとかいう衝撃的な映像がありつつ、個人的に一番面白かったのがこの2人の写真でした。

「先輩後輩だと思ってたけど実は同学年だと言う事が分かって、ため口の関係へ移行するために膝を詰めて話し合ってる二人」っていう、へんに味のある写真。なこさんは後姿だけ。

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アイズワンのデビューから半年、色々なメンバーが様々な関係性を作って、そこにファンはチョユリズとか名前を付けて楽しんでいるんですが、不思議なことに日本人メンバー間のコンビネーションを見る機会が思ったより多くない気がする。

まだ韓国語が自由にならないということで振る舞いに遠慮が見られる日本人メンバーについて、アイズワンからファンになった自分のような人間にはまだまだ分からない所が多いので、その意外な関係が垣間見える上の写真はなんか面白かったです。

言葉の通じる日本人同士であれば意外な素が垣間見えたりして、そこから新たな魅力に繋がっていく事もあるんじゃないかと思います。なのでこれからはもっと日本メンバーのケミを期待したい。

 

宮脇咲良

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いま思い返してみると「日本のアイドル」として中心的な存在だった宮脇さんのIZ*ONE選出を当時は素直に喜んでいたわけではありませんでした。というのもプデュの放送を通しただけでは彼女の魅力がよく分からなかった。むしろ大衆的な人気と個人的な評価とのギャップから彼女に距離を感じてさえいた。

しかしIZ*ONEとして「ラヴィアンローズ」「ヴィオレッタ」という2つの大きなステージを経た現在では、彼女は今の場所に来るべくして来たのだということを認めないわけにはいかない。

それでも、厳しい言い方かもしれませんが外面的魅力や舞台スキルにおいて宮脇さんがアイズワンの中にあって飛び抜けたものを持っているわけではないと思います。

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しかし何かを憑依させたようなステージでの存在感からは、いくら長い練習生期間を経ても得られない彼女なりのアイドルとしての経験の積み重ねを感じると同時に、カメラを通して観客までも射抜くような舞台上の表情の鋭さは、IZ*ONEメンバーだけでなく、広くKPopアイドル界を通しても及ぶものは多くないはず。

余談ですが、アイドルが持つ凄絶な一面を表現出来るという意味では、偶然にも宮脇さんが普段から憧れを公言しているRed Velvetのアイリンさんの面差しと通じるものを感じます。

宮脇さんのアイドルとしての魅力は表面的なものに留まらず、自身が世界に対して感じたことを自分なりの言葉で表現する賢明さと勇気も持っているところにもあります。

ほぼメンバーの中におけるMCの役割を果たしていた今回の武道館ファンミ。要所要所でメンバーと観衆の橋渡しをするような気配りを見せていた彼女が、やはり普通のアイドルとは違うと感じたのが終幕近く、まとめの挨拶においてでした。

「ウィズワンの皆さんが、IZ*ONEの誰々ではなく、私達全員をIZ*ONEとして応援してくれるのが嬉しい」

大まかにですが、そんなことを話していたと記憶しています。

聞きようによっては当たり障りのない感想ですが、しかし宮脇さんが日本で重ねてきたアイドルとしてのキャリアを思い起こせば、これが決して彼女にとって当たり前の台詞では無かったことが分かると思います。アイドルだけでなくファンまでも個々に分断されてしまうその特殊な構造が昨今、批判と共に注目を集めている事は記憶に新しい。

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私自身、彼女のコメントと同じ事をこの日のファンミを見て感じていました。12名に送られる歓声には、その大きさに差など微塵も無かった。武道館に集まったウィズワンは変わらない大歓声をその都度12回繰り返し続け、確かにあの時、ステージの上にIZ*ONEというひとつのチームだけを見ていた。

KPopアイドルとして歩き出した彼女が、出身母体でもあり、時に批判を浴びることもある日本アイドル界の特殊な構造について何を思うのか。

彼女の立場を考えると触れるにはあまりに繊細な事柄だと思いますが、宮脇さんはあのとき驚くほど率直に本心の一端を語って見せ、そしてあの瞬間にこそ、彼女が彼女である理由が現れていたと思います。

モデル並みのフィジカルを持っていたり、専門職レベルのボーカル・ダンススキルを持つアイドルが珍しくないKPop世界においても、宮脇咲良としての魅力・存在感は見劣りするどころか、こうしてその独自の光彩を一層明るく輝かせ、日韓のアイドルシーンを照らし返しているように見えます。

 

複数のグループを並行して追いかけている私のような人間は、どんなに好きでも自分はどこどこのファンだ、と胸を張って言いづらいところがある。ペンラも持ってないし、おまけに公式ファンクラブにも入ってないとなると更に肩身が狭くなる。

私が行けなかった3日のファンミの挨拶、ここでも宮脇さんはファンの心に残る挨拶をしてくれていたそうです。

「いっぱい来れる人も、中々来れない人も、誰が偉いとか私はまだまだとか関係なく、IZ*ONEを好きでいてくれる人はみんなWIZ*ONEです」

それなら私もWIZ*ONEなのかもしれない。

IZ*ONEの6ヶ月は期待に違わないとても充実したものだったけれど、日本活動についてなどはブログとして褒める事ばかりでもなかった。たぶんこれからも色々ある。

それでもIZ*ONEが走り続けるなら、WIZ*ONEのひとりとしてこれからも並走していきたいと思います。きっと武道館も通過点、この12人がこれからどこまで行けるのか見てみたい。