猫から見たK-POP

ガールグループ中心に思ったこと書いてます。

ユジン、高校やめたってよ

IZONE待望の1stフルアルバム発売を目前に、ただならぬ期待が高まっている今、この一週間前のニュースはとっくに霞んでしまった出来事かもしれませんが、何となく無視できないと思ったので一応感じたことを残しておこうと思います。

 

リアリティ番組、IZONE chuのシーズン2でのワンシーン。

ソウル芸術公演高校(通称・カラシ高校)の先輩であるミンジュさんが、高校の後輩になった新入生・ユジンさんの様子を見に教室まで訪ねていって、入り口の窓から中を覗く何気ないシーンが大好きでした。

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ユジンさんはその後のインタビューで、今日は学校に行こうかどうか迷ってる日もミンジュさんが「行ったほうが良いよ」と背中を押してくれる、みたいな話をしていて、私はてっきりカメラから離れた所でそれなりに高校生活を送っているのだと思ってました。

なので今回のユジンさん高校退学のニュースには少々落胆を感じました。

同時に自分は、IZONEのために決断してくれてありがとうとか、アイドルは忙しいからしょうがない、みたいな感想も持てないでいます。

これは綺麗事かもしれないし、細かな事情を知らない他人の勝手な妄想かもしれない、入学姿を見たのだから卒業する姿も見たいというファンの単なる願望なのかもしれないけど、それでも思わずにはいられない。

本当にこれでよかったのか。

 

IZ*ONE アン・ユジン、高校を中退へ…事務所が発表「本人と両親の意志を尊重」 - ENTERTAINMENT - 韓流・韓国芸能ニュースはKstyle

 

まず何より、望んで始めた高校生活を途中でやめるという決断が前向きなものとは思えないし、その原因と思われる多忙なスケジュールの存在について発表では触れられていないのが疑問でした。

そして本人と両親の意見を尊重して高校を中退することに決定した、という事務所の発表が私には素直に受け取れない。

本人の意思という形が整えられていますが、ここでは単なるひとりのアイドルと、それに対して格段に立場の強い巨大芸能事務所という、非対称な関係を考慮してみなければいけない問題があると思います。

つまり、そもそもユジンさん本人が高校へ通い続けたがっていたとしても、会社の意図に反してその希望が通る可能性が本当にあったかどうか。彼女を働かせたい会社側から見れば高校生活が邪魔に見える可能性はあります。

 

多忙なスケジュールが原因で今回の決断に至ったという事は発表文では明示されていませんが、おそらくこれは周知の事実でしょう。

しかしそもそも忙しくさせているのは誰だという話でもあります。学業にしわ寄せするのではなく、異常とも思えるスケジュールを見直すべきだったのではと思わずにはいられません。

これが例えばデビュー前の個人的な判断であれば(たとえばメンバーのユリさんはプデュ48の前に既に高校を止めてる)、また話は別だと思います。

でもユジンさんの場合、仕事量やその内容を決める権限を持つのは雇い主である事務所。そのオフザレコードやスターシップの判断によって、つまりそのさじ加減次第ではスケジュールを調整する事で学業との両立を目指す事は可能だったはずです。でなければそもそも入学などさせなかったと思います。

その調整をしなかったということは、会社側はIZONEでの二年半という短期的な利益を優先してユジンさんの高校生活を犠牲にしたと受け止められても仕方ないのではないでしょうか。

 

もうひとつ、本人の意思という事に関して言えば、まだ16歳なのにユジンは凄く気配りの出来る人です。それはプラメを読んでいても伝わってくる。普段からまめにメールを送ってくれるだけでなく、コンサートの時期など会場に来れなかったファンのためにもひと言添えてくれるような人です。

そんな彼女が周囲の希望を先取りして退学希望を申し出たとしても驚きません。

自分がアイドルとして、この大人社会である業界で何を求められているのかを理解してる彼女が、高校通学にこだわる事を自分のワガママだと、アイドルとして、ファンのためにも高校を諦めるべきだと自ら身を引いたとしても全然不思議はない。

 

さらに言えば上の声明では会社・本人・親と並んで学校の名前が無かったのも気になります。こういうときこそ青少年であるアイドルの将来まで見据えた教育の専門家の意見が必要なはず。

それともカラシ高校というのは向こうでは塾とか、あるいは大きな芸能事務所の下部組織程度の扱いなんでしょうか。

誰か周りに一人でも、ユジンさんに対して「このまま学校に通い続けてもいいんだ」と言ってあげることのできた大人はいたのかどうか。 「当たり前のこと」が出来ない過密スケジュールの方を問題視できる人間はいなかったのか。

学校という場所を万能視するわけではありませんが、それでもユジンさんに関して特に思うのは、彼女は有名アイドルだからこそ特別扱いされない環境の中で同年代の人たちと肩を並べて、様々な世界に興味関心を持つきっかけを得る事が期待されていたのではないでしょうか。

歌とダンスと芸能感覚という際立って狭い特殊領域に没頭させる生活が青少年にどういう影響を及ぼすかという危惧、これはKPopの世界では新しい批判ではありません。

しかし今回の一件を見ると、依然としてこの業界はその懸念に向き合う気がないようにも見える。

愛嬌がないだの、塩対応だのといった言葉の飛び交うアイドル業界のルールとは離れた環境で、一人の少女としてアイドル特有のストレスから離れた生活を送ることは間違いなく必要だったはず。

ユジンさんだってアイドルでない時間を生きるほうが圧倒的に長い一人の人間。そんな彼女の将来を考えた時に本当に学業と過酷なスケジュールを調整する事は出来なかったのか。妥協すべきはどちらだったのか。

周囲の大人が考えるべきなのはそういうことで、彼女を高校退学という決断に追い込むことではなかったと思います。

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トッポッキ食べたいとか、運動してきた、明日は何を食べようみたいな内容のプラメがかなり多いユジンさんですが前に一度、なぜか寝付けないと言いつつ、それでいてファンをいたわるような中身の不思議なメールが来た事があったのを、ふと思い出しました。

多少話が大きくなることを承知で記事をまとめます。

アイドルだからという理由で当然のように強いられる犠牲や期待が、ファンも、ひょっとしたら本人も知らない間に彼・彼女に対して負担を強いていた、ということを感じさせるニュースを、ここ最近目にする機会が増えてきた気がします。

そんな時にはファンの声援が解決になるとは限らず、むしろアイドルを追い込むことに繋がったり、そして芸能人としての成功がかえって深い葛藤から目をそらさせてしまうことすらあるということ、被害・加害に限らずアイドルが関わるニュースに触れると、私はそんな事を思います。

結局、こんな時にファンに出来ることといえば応援することだけになってしまうのかもしれない。

それでもユジンさんならきっとこれからも大丈夫だと思いたいし、こうなったからには12人の仲間同士支えあう中でIZONEを通して彼女だけの成長を見せてくれることを願っています。