猫から見たK-POP

ガールグループ中心に思ったこと書いてます。

WIZONEとして眺めるIVE

 

去年の春に惜しまれつつ2年半にわたる活動を終了したIZONE。2022年の今年はその12人それぞれが音楽や演技に活躍を見せて、いよいよ新たな道を歩き始めたことを印象付けた1年になった。

その中でも元メンバーが2名づつ在籍しているIVEとLE SSERAFIMの登場は、活動の場をIZONEから別のグループへと移したことで比較しやすい点もあって特に注目された。

この2組は表立って語られることは無くても、一時代を築いたIZONEとの距離感をどうするかというテーマを持っていたように思う。その結果、共に第4世代ガールグループとしてデビューを大成功させながらも、方向性には明らかな違いが生まれることになった。IZONEとは違った魅力を見せるLE SSERAFIMと、それとは対照的に親近感が感じられるIVE。ここでは後者について書いた。

 

WIZONEとして眺めると、IVEメンバーとしてのアン・ユジンとチャン・ウォニョン、2人の優雅で颯爽とした姿には見覚えがある。IVEとIZONEは音楽的にも視覚的にも同一ではないし、コンセプトに直接の繋がりがあるわけでもない。それでも何を美しいと感じてそれをどのように表現するか、という根本的な態度において両者には響き合うものがあると思える。

そもそもIVEの事務所であるSTARSHIPは記録的な成功に終わった二年半のIZONE活動を眺めながら、近い将来自分達の元に戻って来る二人を最もよく生かすコンセプトを考えていたはずで、その過程でIZONEでの姿を参考にしたと予想するのは自然なこと。その結果、刺激的な魅力が好まれがちな昨今のKPOPシーンにあって、余裕を感じさせる時間の使い方や緩急をつけた美しさの表現で似通うことになったとしても不思議はないと思う。

www.youtube.com

思い出してみると、IZONEが活動終了を間近に控えていた2021年3月頃、STARSHIPはWIZONEが望む活動延長の運動を阻む黒幕であるかのように見なされていたことがあった。あの一件はそれなりの信憑性を感じさせながらも、あくまで真偽不明の話だった。でも今アンニョンズを通じてIZONEの面影を残しているのがIVEなのではないかと想像すると、勝手ながらそこに不思議な因縁を感じる。

だからといってスタシありがとうというのが自分の感想かといえばそうではなく、実はIZONEとIVEで思い切った差別化がなされてないのには、そうせざるを得なかった事情もあったのではと想像している。その事情とは、チャン・ウォニョンという存在。

第4世代ガールグループの筆頭は誰かという問いはおそらく論争を呼ばずにはおかない。IVEとLE SSERAFIM以外にもaespaや(G)-idle、NewjeansにITZY等々、黄金世代の名に相応しいグループが並び立つ中から一つを選ぶのは相当に難しい。

しかし第4世代アイドルの中から個人として一人だけを選ぶとしたら、所属グループの成績と、広告等への露出に表れる個人の認知度、そしてアイドルとしての立ち居振る舞いから見える個性などを総合的に考えた結果、チャン・ウォニョンということで異論はないはず。

それほどの人物がアイドルグループの一員としてデビューすれば、もはやセンターに立つ以外の選択肢はない。それはつまり彼女の個性がグループ全体のコンセプトに大きな影響を及ぼし、集団の在り方を定めてしまうということでもある。

しかしそんなチャン・ウォニョンであっても完全無欠というわけにはいかない。彼女は恵まれた外見を持つ反面その動きに力強さを欠くために、KPOPで好まれる激しいダンスとの相性が良くない。具体的に言えばITZYやNewjeans、LE SSERAFIMのように強くて速い振り付けの連続には向かない。

大成功したIZONEが「女神コンセプト」とも呼ばれた優雅な動きを多用したのは、それがセンターである彼女を最も美しく見せるからだった、という可能性もあると思ってる。そこでの姿はスタシにも示唆を与えることになり、つまりチャン・ウォニョンという不世出のアイドルはIZONEとIVEという二大グループのコンセプトを左右することになった。

以上の話はあくまで自分がそう考えたというだけの話。だけどIZONEの残り香が新たな仲間を得たアンニョンズを通してIVEの中に留まることになったと想像するのは、それ程不自然ではないと思ってる。グループ名がともにIで始まりEで終わるのも、多少の縁を感じる。

この2人の知名度が先行する形で始まったIVEは、共にグループを支える4人の魅力が明らかになるにつれ急速に輝きを増している。それでもWIZONEとして彼女達を眺める時、鳳凰を羽ばたかせるにはそれに相応しい余裕と空間が必要なのだと思うことがある。IVEが表現する独特の間合いが生む美しさはアンニョンズの存在によって成立している部分は間違いなくある。