猫から見たK-POP

ガールグループ中心に思ったこと書いてます。

もうひとつの美しい最終回。プデュ48、8.23エムカ出演

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IZone(アイズワン)の誕生と共に幕を下ろしたプロデュース48。

ちょうど思い出を振り返るみたいなタイミングになってしまいましたが、今更プデュのみんながエムカに出演した8月23日の放送についての感想を書き残しておきたいと思います。

タイトルにもしましたが、直後の11回放送をもって多くの魅力的な練習生が去ったこともあり、このエムカウントダウン放送をエンディングとしても良かったくらい、どれも素晴らしいステージだったと思います。

 

ブラック&ベルベットの色彩と、気だるくも迫力ある音楽そして刺激的なダンスの融合が素晴らしい「Rumor」。エムカは毎回サムネの作り方が神。

五名それぞれの魅力が炸裂してる素晴らしいステージで特に心に残ったのが、センターとなったキム・シヒョンさんでした。

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ウィエファ3人衆の中でチェイェナ、ワンイーレンという目立つ二人に囲まれて、綺麗だけどちょっと地味な印象だった彼女ですが、最後の最後でなぜあの二人と並んでこの番組に参加したのかを証明して見せたと思います。

正統派ともいえる癖のない美貌がセクシーイメージを漂わせることの危険な魅力がすごい。細かいですが、1分50秒~から見せる一瞬の表情演技(1秒もない)には、見事に撃ち抜かれました。

やっぱりステージは雄弁だし、舞台はアイドルにとっていちばん公平な物差しだと思います。今回のプデュ48はそれ以外のノイズが大き過ぎた。

ウィエファには上の三人を中心にしたグループを準備していて欲しいです。

 

カラフルなステージにカワイイが溢れてる「Rollin Rollin」。サムネ画像を見ただけでもその雰囲気が十分に伝わってくる感じです。

意味が分からなくても、音として聴いてるだけで楽しく陽気な気分になれる歌詞もこの曲の大きな魅力。チャンウォニョンさんの「ウジュ?」の威力。

キムドアさんの「アユレディ!!」がここだと控えめなのもツボでした。腹から声出しすぎだからエムカでは抑えてとか、評価ステージの後で言われたんでしょうか。

やはりこのグループだとキムドア&キムナヨンのコンビに目がいきました。カンヘウォン&佐藤美波、チェイェナ&チョユリに続く第3のカップルともいえるこの二人、もっと見たかった。第三次選抜式でも二人して仲良さそうでした。

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やっぱりリボン好きなんですね。キムドアさんはただ可愛さと実力の人じゃなくて、「ドカコーラ」の異名を持つように、ステージを降りても彼女だけのオリジナルな存在感を発揮できたのが最大のアピールになったと思います。ただ事務所があまり聞いた事がないところなんで、その辺が不安。移籍してキムナヨンさんとデビューとかならないでしょうか。

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そのキムナヨンさん。わたしも番組後半になって彼女の事が急速に気になり始めたひとりです。きっとそんな人は多いと思います。明るいし優しいし気さくだし面白いし。彼女はどうしてもアイドルとして成功しなきゃいけない人。応援します。

 

桜散る季節を思わせながら爽やかな感動を呼び込む「See You Again」。

さっきからサムネサムネ言ってますが、これも桜色と白色の綺麗な色づかいで曲のイメージが伝わってて良い。とくに宮脇咲良&カンヘウォンのふたりは清純イメージが際立ってて「これが正解」って感じでした。

しかしここで触れておきたいのは、曲のタイトルどおりこのステージを最後に放出されることが決まってしまったワンイーレンさん。

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「ピカブ」から「Side to Side」と、大人びた印象の舞台を続けて来た彼女が最後に披露したのは淡く切ない別れの曲。触れれば切れるような美貌の持ち主であるイーレンさんが見せる柔らかい表現が新鮮でした。

イーレンさんは確かに舞台を降りたところでの面白みに欠けます。そこがシーズン1で活躍した、同じ中国出身のキョルギョンさんとの大きな違いだと思います。しかしそれでもこの美貌と、舞台上で人目を惹き付ける存在感を見て、グループから外せる判断の出来る人達が少なからずいたという事がとても残念です。

本人の実力以外の事情が絡むこの件に関しては別の機会に触れようと思いますが、ワンイーレンさんは本当はこんな人、という事を知る2年の機会が失われたのは大きな損失だと思います。

 

シック&クールな「I AM」。色彩的にも白と黒の衣装で無駄なくキリっと引き締まった印象です。

やはりこのメンバーが集まるとかっこいいというほかに言葉はないです。ひいきにしてる人が集まってるからというわけではないですが、涼しげでスタイリッシュな曲は個人的に今回の一連の曲の中で一番のお気に入り。

いきなりはじまるアンユジンさんのカメラ目線がとても可愛いです。

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その注目度の高さの割に、いつも自然体で笑っているか、もしくは年相応に気の抜けたような表情をしてる事が多い彼女。こうしてきりっとしてるとこを見ると本当は猫顔ということが分かりますね。 オープニング妖精。

生意気にすました感じのチェイェナさんも、普段の調子にのりがちなキャラが生かされてるみたいで可愛い。あとやっぱりポニテがよく似合ってます。

高橋さんは日本人メンバーの中では一番こうしたコンセプトを生かせるのではないでしょうか。クールと可愛さの間で上手にバランスをとれてると思いました。

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そしてプレディスのふたりについては、当然ながら良く似合ってるというか、彼女たちのためにあるようなコンセプト曲でした。先輩後輩の二人が同じステージに立ってるところが最後に見れて良かった。

キリンちゃん放出に関しては色々言いたい事があるんですが、やはり上のイーレンさん共々、番組に傷を残した不可解な結末だと思います。

 

 

なんというか夏って感じの曲、「1000%」。

曲とは関係ないんですがエムカのステージにこれだけ多くの日本人アイドルが上がっているのを見るのはとても不思議な感じがします。しかも歌ってるのは韓国語。これもプデュ48が成し遂げたひとつの到達点なんでしょうか。

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センターを務めたキムミンジュさんも、その美貌とスタイルであらためて注目を集め、最終ステージまで勝ち上がってきた実力を証明しています。

それにしても、彼女の存在は今回のプデュ48を席巻したウィスプル議論のもうひとつの側面を表していたと思います。

ミンジュさんといえば、その優れた容姿にも関わらずいつも自信なさげで、あまりアピールしようとしないために「放送分量」的には恵まれてなかったほうです。加えて所属事務所もそれほど有名ではない中小規模。

こうした条件は脱落したキリンちゃんやイーレンさんとは真逆です。もちろん本人の意思とは関係ありませんが、人目につくルックスを持ちながらも前に出ないことで視聴者からの非難めいた視線にさらされず、不用意に目立つことなく勝ち進んできたその姿は、こうした番組のコンセプトにとって望ましいものなのかどうか。事務所共々注目を集めたために落ちて行った人のことを考えるとなんか複雑です。

 

個人的に「全員、お姫様」がテーマだと思ってる、「To reach you」。

このステージにはお姫様しかいません。そしてその中でもプリンセスオブプリンセスはキム・チェウォンさんだと思います。一人だけ衣装の色が違うし、作った人も私と同じ考えだったに違いない。チェウォン姫です。

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この番組を通して特別目立つ存在ではなかったと思いますが、ステージでもどこでも、映ればいつでも可愛かった印象のチェウォンさん。

普段から穏やかな仕草が自然に身についてる様子が垣間見えて、前々からお姫様タイプだなと思っていたので、このステージは願ったり叶ったりでした。

そしてもうひとり、ナ・ゴウン姫。

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すっかりチョユリさんのライバルポジションに収まってしまった感じのナゴウンさん。しかし毎回メインボーカルを譲りながらも、結局は同じくらい輝いてました。そして薄々感じていたように、彼女もまた姫の素質を持つひとりでした。

これがプデュ最後のステージとなってしまったのは残念ですが、彼女のように実力ある正統派アイドルが、きわめて特殊な状況下で進んだ今回のシーズン3では普通に弾かれてしまうのを、今となっては諦めのように理解する事が出来ます。その中でこのようなステージが最後に用意されて良かった。

そして最後はチャンギュリ姫。

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私は、彼女が「アイドルとしての実力不足を感じて」自発的に番組に参加したというストーリーを信じてません。おそらくはプデュ48にチャンギュリさんを立てることで、スタート時点から低迷するfromis_9の知名度獲得に繋げたいという大人の考えがあったのではないかと想像します。そしてこうした背景が番組中でチャンギュリさんが見せた「弱気」な姿に繋がっていったのではないかとも思います。

練習生・芸能経験が無かったとはいえサバイバルを勝ち抜き、正式にアイドルとしてデビューしてカムバックも経験。fromis_9の仲間と共に、これから一緒に成長・成功を目指して歩こうとしていた所で、彼女だけが呼び止められる。そしていきなり「きみ、やっぱり実力不足だったから」という理由で新たなオーディション番組での競争を命じられたとしたら。

始まったばかりのアイドルとして芽生え始めていたかもしれない自信と覚悟を削り取られるには理由として十分だと思います。それが番組中での弱気な態度へと繋がった可能性もあるのでは。

繰り返すようにこれは私の妄想です。ですが、チャンギュリさんが始めてプデュ48の練習生としてカメラの前に現れたときにファンに向けて見せた、笑顔と泣き顔を混ぜたような複雑な表情は、自分から実力不足を自覚して、再度オーディションに挑む前向きなものとはとても思えませんでした。

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終わってみれば25位での放出。実力以外の色々な要因が嵐のようにぶつかり合った今回の番組を考えると、これは別に低い数字ではないと思います。なので心機一転これからもfromis_9のメンバーとして大活躍して欲しい。9人バージョンの「DKDK」が楽しみすぎる。あと余談ですが、弱気になって、アンニュイな表情をしてるチャンギュリさんも可愛かった……。

 

最後に、今回のエムカは全てのメンバーにとって門出と呼ぶに相応しいものだったと思います。 アイドルはステージで記憶されるべきもの。終わりは始まりの言葉通り、12名に選ばれた人も、そうでなかった人も、また新たな舞台でお目にかかれるよう願っています。