猫から見たK-POP

ガールグループ中心に思ったこと書いてます。

とあるWIZONE、このひと月の回想

KPopを好きになって3年が経った今日この頃、私はこれまでファンとして幸せな日常を偶然にも過ごせていただけだったという事を強く感じています。

というのも、ガールグループを中心に追いかけているということもあるかもしれないけれど、推してるグループやメンバーがスキャンダルに見舞われて慌てるという、アイドルファンにありそうな経験が今まで一度もなかった。

熱愛も、やんちゃな過去の発覚もなし。もちろんいきなりのメンバー脱退なんていう一大事も経験したことない。おまごるを知ったときには既に7人だったし、ジニさんの離脱は一年の休養を挟んでいたのである程度の予想は出来てた。

今年は特にそんなことが多かったけど、これまではそういう事態に陥ったほかのファンを遠い目で眺めながら、 大変そうだな……っていう感想くらいしか持ってこなかった。いわゆる対岸の火事。

でも気付いたら自分が強めの火に包まれてた。本能寺の信長かよってくらいに。

周知の通り、KPopアイドルグループ・IZONEがプデュ騒動のあおりを受け、カムバック直前に突如アルバム発売を中止し、おまけにあらゆる媒体から姿を消され、グループ自体の存続が取り沙汰される事態に陥ってもう一ヶ月近くになります。

こういうスキャンダルの種類があるとは知らなかったし、予想もしてなかった。

もう20年程になるKPopの歴史でも、絶好調だったグループが突然表舞台から姿を消すなんていう事態が初めてのことではないでしょうか。

近年のKPop人気は音楽や舞台のクオリティだけでなく、積極的なSNSの活用にもその要因があると良く説明されます。

ファンとの距離を縮めて繋がりを感じてもらうために、文字・写真・動画にライブ配信まであらゆる手段を駆使して毎日のようにネットへコンテンツを送り出すのはもう普通の光景。

IZONEだってその例外ではなく、それはそれは毎日のように素晴らしい姿を色々な形で披露してくれて、自分の変わり映えの無い日常に色彩を与えてくれてた。

そんな彼女達が、一ヶ月ほど前のある日を境にぱったり姿を消してしまった。

前述の通りアルバム発売は撤回、映画も中止、出演したテレビ番組は編集されて痕跡を消される。公式は何の情報も出さず、ファンに対しての説明もなし。何が起こっているかは、有象無象のメディアを通した情報で間接的に予想することしかできない。

そんな中ファンの間でまことしやかに囁かれる、ミンジュさんがお弁当を持って修能試験会場に姿を現したらしいとか、イェナがPC房に来ていたようだ、なんていう未確認情報。

以前はあれだけ華々しい活動情報が頻繁にメディアやSNS全体を賑わせていたのに、今やごく限られた情報を元にその消息を推測されるUMAのような扱い。

この圧倒的落差は悲劇的であると同時に喜劇的ですらある。

なんでついこの間までKPopシーンの中心で燦然と輝いてたアイドルの動向を、スポットライトのほうが勝手に追いかけていたようなアイドルの情報を、ゲームの最終ログイン日時からやっと推測しないといけないのか。

今回「プデュ騒動」を引き起こした張本人であるケーブルテレビ局Mnet。今やKPopを世界に向けて発信する中心的存在になった彼らの歴史は、その始まりから数えるともう20年以上になるそうです。

その間、音楽番組エムカントダウンに数々のアイドルリアリティ番組、そしてKCONにMAMAといった広く海外をターゲットにした大舞台まで、彼らがKPop世界のインフラを整備して、業界全体の発展に大きく貢献して来たことは誰にも否定できない事実だと思います。

そして何よりプデュに代表されるように多くのサバイバルオーディション番組を大ヒットさせ、今日に繋がる大きな流れを作り上げて来ました。

しかしその華々しい成果の一方で、同時に彼らは道を踏み外してもいた。

Mnet 악행전│① ‘악마의 편집’부터 불공정 계약까지 - ize

この二回にわたるizeの記事は、エムネットが手がけてきたリアリティ&オーディション番組における不名誉な過去を列挙する事で、今回のプデュにおける「破綻」が決して突然の出来事ではなく、むしろ予想された必然だったことを示しています。

ますます大きくなっていく会社規模とKPopシーンにおける影響力、そしてそれに伴う責任を考えると、こんなずさんなやり方を続けていけると考えていたエムネとCJENMの迂闊さには驚きを隠せません。

一方ではIZONEを応援している身として、なぜ今、という気持ちが当然あります。今でなくてはいけなかったかと、せめてアルバム活動が終わってから、という都合のいい想像をして見たりもする。

でもここに至るまでの流れを知った今は、来るべき時が来ただけだったのだと思わずにはいられない。

さらに付け加えるならば、今回の決定的破綻のきっかけ、つまり7月下旬にネットの指摘により投票結果に操作の痕跡があることがばれてしまった時、これ以降のCJENMとエムネットの対応のまずさが騒動の火に油を注ぎまくっていたことも大きいと思います。

最初はデータの不正を否定しただけで十分な声明を出さなかったものの、やがて思い腰を上げるように警察に捜査依頼。しかし一方では非難に背を向ける形で別の新たなオーディション番組を通常進行させて世論を呆れさせる。

初めて責任と補償に触れた短い釈明らしいものが行われたのは騒動からようやく4ヶ月経った11月下旬。そして非難に反応する形で年明けに予定されていたまた別のオーディション番組の募集を停止。全ての対応が後手です。

現在WIZONE界隈のひんしゅくを買っている「真相究明委員会」なる団体の、生データを公開せよという極端な主張には、私も強い違和感を感じています。

ただ、世論の一部がここまで過激化してしまった理由のひとつには、不正疑惑が表面化した7月以降のCJENMとエムネットのあまりにも後ろ向きな対応があったことは間違いないと思います。

しかし皮肉な事に、現在こうして非難の渦中にあるエムネットが、一方ではその実力と可能性を対照的な形で示したのが、6組の現役アイドルが参加して舞台で競い合ったサバイバル番組「クイーンダム」でした。

プデュ騒動の最中に放送されたこの番組は開始前の冷ややかな予想を裏切り、称賛の言葉を受けながら終了することになりました。

出演した6組のアイドルはそれぞれの魅力を存分に発揮し、全員が評価を高めてその後の活動へと繋げるか、あるいはその期待を高めるという、アイドルが出演する番組として理想的な影響を残しています。

この番組の成功はエムネットがどういう姿勢でアイドルに関わるべきなのかを改めて示すことにもなったと思います。

それは何の特別な事でもなく、これまで彼らが派手なオーディション番組の一方でずっと地道にやってきたこと、つまりリスペクトを持ってアイドルと舞台に向かってカメラを構える事。

アイドル学校での過酷な撮影環境やプデュXでの練習生に対する乱暴な振る舞い、そしてわずかな出演料などの話題は、その当たり前がいつしか狂い始めていたことを表しているように思われます。

KPopを軸に成長した企業である彼らが、オーディション番組という成功をきっかけにアイドルを利用し、消耗させ、そして傷つける結果を起こしたことは本末転倒に感じられます。

そして偶然にも同じタイミングでクイーンダムとプデュが示した明暗、その残酷な対比は、エムネットが持つ力はKPopアイドルという存在に光を与えも奪いもするということ、それだけに大きな責任を持つという事実を強く印象付けていたように思います。

騒動の始まりから一ヶ月程が経った12月3日夜、嵐のような非難を前に沈黙を守っていたエムネットがようやく両グループの今後に向けての計画について近々明らかにする意向を示しました。

その内容が多くのファンにとって理想的なものとなることを今から願っています。

私の希望を言えば、今回の騒動を通して絶対に守られるべき一線は、メンバー全員が誰一人アイドルとして傷を負うことなく、望む限りこれからも堂々と、芸能界で活躍していける環境を守る事だと思っています。

一連の事態は上でも書いた通り、長い伏線を伴った必然であり、しかもそれでけでなく関わるもの全員が逃れる事の出来ない試練でもあったとも感じています。

IZONEそのものに対する批判は不当なものが多かったと今でも思っていますが、しかしこの状況には覚悟を決めて正面から立ち向かう必要があった。

例えば、どこかの誰かがもう少し要領よく立ち回ることが出来ていたら、取り敢えず世論の隙を突いて、これから始まる年末年始の授賞式ラッシュの中でIZONEがFiestaを披露する、なんて展開もありえたかもしれない。

でも今回明らかなったグループの正当性への疑念は、メンバーそれぞれの将来を考えたときに、決して中途半端に誤魔化してはいけない事でした。

IZONEとWIZONEはこれを克服しなくてはいけないし、出来るはずだとも思う。ここまで一年の活動を通して積み上げられた時間と信頼、そして今なお止まない大きな声援がその証明です。

だから、ここしばらく息を潜めているように見えていた状態も、皆が状況を整理して、将来へ繋げるために必要な小休止でもあったと、今では考えています。

ここまで嵐のような一ヶ月の間に思った事を書き散らして来ました。どうやら騒動の節目が近づいているらしい今、なにか希望的な事でも語って終わりたいものですが、あまりに多くの要素が絡み合っていて、事態はいまだ予断を許しません。

それでも12人のIZONEは何一つあきらめず、何も怖れず、皆と同じ様に祝福されながら新しい年を迎えるべきグループであるということだけは、最後に強調しておきたいと思います。