最近のKPOPで気になった3つの話題について触れた記事です。
FIFTY FIFTYで内紛起こる
中小事務所のアーティストがいきなりビルボード級のメガヒットを飛ばしたことの副作用なのか、「CUPID」の大成功を機に音楽プロデューサーがメンバーとその家族と共に所属事務所へ独立を仕掛けて騒動になった。
報道を通して具体的な経緯が明らかになるにつれ韓国世論は4人を地道に支えてきた事務所に対して同情的になり、逆にメンバーやプロデューサーへの風当たりは強まっている模様。KPOP業界からもプロデューサー側を支持する声は聞こえてこない。
それにしても無名の事務所と言えどもKPOPグループの運営には宿舎や各種トレーニング、楽曲やMVの製作そして音楽番組出演等々で(デビュー1年にも満たないのに)軽く億を超える費用をかけるという実態からは、KPOPの地力を支える正体の一端が垣間見えた。
どこかイソップにおけるガチョウと黄金の卵で描かれた顛末を思わせるこの騒動だけど、なんとかここから再起に繋げて欲しい。
あのナッティついにグループデビュー
「SIXTEEN」や「アイドル学校」などのオーディション番組で名前を知らせ、その実力を評価されながらもなかなか結果には結びつかなかったタイ出身のナッティが、ようやくKISS OF LIFEのメンバーとしてデビュー。「SIXTEEN」の時から数えると8年が経ち、彼女は21歳になっていた。
メンバーの中には今回の「Shhh」の他にもLE SSERAFIM「UNFORGIVEN」や(G)-idleのミヨンのソロアルバムに作曲家としてクレジットされているベルというメインボーカル(下の動画だと左端)もいて話題になっている。
デビューに当たってメンバー全員分のソロ曲をティーザー代わりにリリースするという野心的な展開も工夫を感じさせた。派手な話題性は無いものの上記の2人の活躍を中心に注目を集めつつある、今後が楽しみなグループ。
終わらないサバイバル
KPOP名物とはいえ、ここのところ新しいオーディション番組の開始が立て続けに発表されて一瞬目が回った。
まず7月現在、HYBEとCJENMの共同レーベルであるビリーフラボの新グループオーディション「R U NEXT」が放映されてる。どこかで見た様な展開の繰り返しで番組内容はいまひとつ物足りない。でも有力な候補者が順当に選ばれれば、エレガント系の魅力で他と区別されるグループになりそうな期待感は感じる。
次に、ENHYPENを生んだサバイバル番組「I-LAND」の女子版として以前発表された「I-LAND2」。最初のアナウンスからしばらく経ち、音沙汰がなくなったタイミングでHYBEが「R U NEXT」を開始したので、てっきり「I-LAND2」は中止になったと思っていた。
ところが先日「I-LAND2」の2024年上半期での放送予定が公表された。今度はHYBEとCJENMではなく、CJENMとその傘下のWAKEONEの共同で製作されるとのこと。つまりデビューグループはチョユリやKep1erの妹グループということになる。ところで20億かけて作ったという前作の閉鎖的な施設はまた使われるのだろうか。
さらに韓国のSBSが初めて放送するガールグループサバイバル「Univerase Tikect」が参加者を公開して具体的に動き始めた。8人組で2年半の期間限定グループ結成を目標に、今年11月に放送開始予定だという。
現時点で明らかになっているこの番組の特色は、その国際色豊かな参加者の顔ぶれ。イタリア・ミャンマー・インドネシアにマレーシアそしてモンゴルといった、この種の番組では聞きなれない国名が並ぶ。もちろん主体は韓国国内からの参加者で、元アイドルや中小事務所の練習生などお馴染みの肩書も目につく。日本からの参加者も多い。
82名という人数は昨年同じように韓国の地上波放送局としてガールグループオーディションを放送したMBC「放課後ときめき」とほぼ同じ。特に大きな話題にはならなかったあちらと比べ「Univerase Tikect」はどうなるのか、現時点では番組のスケール感が掴めないだけに予想が難しい。
このようなサバイバルオーディション以外にも通常のデビュー組としてYGのベイビーモンスターやSMの新ガールグループも控えている。こうして見ると第4世代の競争は加速する一方で、まったく落ち着く気配がない。
そういえば日本ではPRODUCE 101 JAPAN SEASON3の放送も予告されてる。ここから誕生するグループはおそらく和製KPOPグループとしてNiziUと比較されることになるはずで、彼女達の明るくポップな魅力に対してどんな違いを見せるのか、今から期待してる。