猫から見たK-POP

ガールグループ中心に思ったこと書いてます。

もうすぐPRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS

 

アイドルオーディション番組「PRODUCE」シリーズの最新版「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」が10月5日よりスタートする。

produce101.jp

「PRODUCE」と言えば韓国発の大規模アイドルオーディション番組の金字塔で、毎回100名近い参加者がデビューを目指して競い合う。2016年に韓国で始まると社会現象になるほどの反響を起こしてシーズン化。その人気は中国にまで波及してあちらでも一大ブームを巻き起こした。

しかし人気が過熱するに及んでそれぞれが深刻な問題を引き起こし、韓中ともに途絶えることになったPRODUCEシリーズは、今では日本だけで存続している。その3作目となる今回初めてガールグループ結成を目指すことになった。

今作では韓国発のPRODUCEという枠組みの中に元アンジュルム・元HKTといった有名グループ出身者を始めとする多くの日本人アイドル志望者が加わることで生まれる新鮮な反応が期待されている。

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参加者に対する印象

「PRODUCE」の醍醐味は誰が選ばれるかだけでなく、そもそも誰が参加するのかというところにもある。魅力的な挑戦者が次々と明かされる場面は番組における見どころの一つになっている。その視点から「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」について正直な感想を言うと、もっと話題性が欲しかった。

例えば現役でくすぶっている韓国のKPOPアイドルが海を渡って参加するとか、芸能界で女優として普通に活動している人がアイドルに挑戦するなどの分かりやすいアピールを期待していた。今回の顔ぶれは話題性や意外性という点では少々物足りない。

自分がそんなことを思ってしまうのはPRODUCE48を見ていたことも関係しているかもしれない。日本人が多数参加したPRODUCEシリーズといえば5年前のあれが最初だった。

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48グループ所属の日本人とKPOPアイドル志望の韓国人が出会うサバイバルオーディションという仕掛けはアイドルエンタテイメントのアイデアとして傑出していて、あれを超えるものを用意するのはなかなか難しい。リアルタイムであの熱狂に視聴者の1人として参加できたことは幸運だった。

 

気になった3人

ただし事前の話題性が弱いとしても実際に始まってしまえば関係ない。ここでは今のところ気になっている参加者の中から3名を挙げる。

まずはテーマ曲「LEAP HIGH!」のセンターとして初登場して日プ女子の顔となった櫻井美羽。 

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Nizi projectにGirls planet 999と、日韓のサバイバルオーディションを渡り歩いた実力と度胸を兼ね備えた、最終メンバー候補の最有力。昔の少女漫画の登場人物のような陰影を持つ彼女の雰囲気は明るくポップなアイドルイメージとは一線を画す。その点を踏まえるとセンターでありながら予定調和を崩してくる存在とも言える。彼女の当落は完成グループの方向性を左右すると思う。

 

続いては元アンジュルムの笠原桃奈

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参加そのものがニュースになった貴重な存在であるだけでなく、彼女の登場に沸くファンの熱意はきっと今回のプログラムの見どころの一つになる。

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パフォーマンスを重んじることで日本国内で独自の地位を占めるがゆえに、同じくパフォーマンスを武器にしつつ世界を制してしまったアイドルの世界であるKPOPに対する複雑な感情は他の多くの日本のアイドルファンには持ちえないもの。笠原さんとファン達が共に何かの答えを得られればと思う。

 

そして3人目は佐々木心菜。初登場となる「LEAP HIGH!」ステージのエンディングポーズで「お前を見ているぞ」的な謎ジェスチャーでいきなり国民プロデューサーに対し圧をかけてきた曲者。

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自己紹介のアンケートでは英検の試験を受け忘れてたのがばれて怒られた話を教えてくれたり、大事なものはと聞かれて「命」と答えるなどする。だが決して単なるユニークキャラではなく、全体的に均整のとれた佇まいと人目を惹き付ける確かなアイドル性の持ち主。

 

同じくKPOPとの関係が深い女子アイドルであるNiziUがJ.Y.parkの丁寧な指導と哲学の下でデビューした折り目正しいグループだとすれば、PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLSから生まれるのは国民プロデューサーの歓声に背中を押されて誕生する、統一された基準を持たない野武士軍団のようなものになるのではと想像する。

韓国での放送のように所属事務所の名前から実力を推し量るとか、単純に見た目から当選可能性を予測するみたいなことが今回は難しく、どの参加者が有力なのかまだよく分からないけれど、何がどこへ飛んでゆくのか全然分からないPRODUCEというのもきっと面白い。