猫から見たK-POP

ガールグループ中心に思ったこと書いてます。

ギラついてる方のKPOP。ベビモン、KIOF、ヨンパシ

 

最近はカジュアルな雰囲気と聴きやすい音楽を特徴とするKPOPアイドルがひとつの流行を作っているけど、ゴリゴリでアグレッシブなスタイルも相変わらず健在だということを感じさせる3組について。

 

BABYMONSTER「SHEESH」

www.youtube.com

アヒョンが復活して7名の完全体になったBABYMONSTERの真のデビュー曲「SHEESH」。ひとことで言えばいつものYGらしい音楽で、各種数字を見れば世間の期待には十分応えられているものの、BLACKPINKから代わり映えがしないという意見もあると聞く。

そう言われるとそうなんだけど、そもそもBLACKPINKも2NE1の延長線上にあったわけで、つまりYGのガールグループは自身の哲学に基づいて音楽的に一貫させているということなんだろうと思う。

そしてこのやり方が通用するのもYGが「1世代で1ガールグループ」という慣行をずっと維持しているためで、これはSMやJYPが2~3のガールグループを並行して活動させていることを思えばかなり独特で、そこにYG特有の職人気質を感じる。

そんなYGも現在日本向けに新たなガールグループを準備していることが知られていて、となるとこの慣行が少々変更されることになる。BABYMONSTER自身の変化の可能性も含めて今後に期待される点は多い。

 

KISS OF LIFE「Midas Touch」

www.youtube.com

いま女子KPOPの中で一番ギラついてると思われるグループのデビュー9か月にして3作目のタイトル曲。ここはメンバー・事務所共々野心を燃え上がらせている感じで、世にはびこるカジュアル&イージーリスニング系KPOPグループ全てを我々の腰のスナップで吹っ飛ばしてやるぞという気迫を感じる。

ちなみに明確なコンセプトと4人の実力者からなる少数精鋭の体制は、そのすべてが活動期間一年にも満たず2022年に解散することになった先輩グループであるHOTISSUEと対照的。素早い損切りと見られる顛末には当然批判もあるだろうけど、KIOFの成功と高評価を見ると過去から学ぶことはあったということか。

 

YOUNG POSSE「XXL」

www.youtube.com

KPOP界の古豪DSPが送り出した5人組ガールグループYOUNG POSSE、通称ヨンパシ。デビュー曲「マカロニチーズ」が自分には単調で不愛想な曲にしか聴こえず、無理に追うこともないかとグループは関心の外に。ところが3月20日にリリースされた「XXL」がパラッパだったので一気に理解できる存在になった。

www.youtube.com

念のために説明するとパラッパとは遥か昔PS2の時代に出たリズムゲーム「パラッパラッパー」のこと。自分は2をやったことがある。この音楽性について正確に言うと80年代後半に米国で流行したオールドスクールのHIPHOPということになるらしい。

アルバム「XXL EP」全体を聴いても前作に比べて表現の幅が格段に広がって専門性から大衆性への歩み寄りが感じられる。おかげで自分のようなリスナーにも届く結果になったので、グループ二作目としての狙いは達成されたのだと思う。

ちなみに今このようなスタイルのKPOPをやることでXGと比べられることがあると聞くけど、XGのプロデューサーが日本と関りが深いというだけでなくヨンパシのプロデューサーも岐阜生まれの韓国育ち(韓国籍)だという点で日本と接点がある。

www.youtube.com

そう言えばベビモンはアヒョン復帰を機に、事後的にデビュー日を昨年11月から今年の4月に変更したことが話題になっていたけど、元々の日付で言えばここで取り上げた3組は全員2023年組ということになる。あとKIOFのデビュー曲「Shhh」と今回の「SHEESH」は曲名も少し似てる。